「ドライアイ」「ドライマウス」に加えて、最近よく耳にするようになった「ドライノーズ」。特に乾燥しやすい冬の時期には、テレビでもドライノーズ対策商品のCMを見かけます。
ドライノーズとは鼻の中が乾燥する症状で、正式には「乾燥性鼻炎」という名称で呼ばれています。
ワックスで鼻毛脱毛をした直後は通常よりも鼻の中が乾燥しやすい状態になりますので、ドライノーズにご用心。意識的にセルフケアをするようにしましょう!

ドライノーズとは?

ドライノーズの症状

鼻の中の粘膜が乾き、ドライノーズと呼ばれる状態になると、カサカサ・ヒリヒリする感じがして、悪化するとカサブタができたり、出血しやすくなってしまいます。
また、鼻水は出ないのになんとなくムズムズして鼻をかみたくなったりします。
粘膜が弱くなってしまうので、鼻血が出やすくなる人もいます。
そして、最も厄介なのは、風邪やインフルエンザなどの感染症リスクが高まってしまうことです。
空気が乾燥すると風邪をひきやすくなるのと同様に、鼻の中が乾燥すると風邪をひきやすくなってしまいます。
鼻の粘膜が潤っていると、呼吸時に鼻から侵入してきたウイルスを粘膜が吸着し、体内への侵入を防いでくれるのですが、粘膜が乾燥しているとそのバリア機能が失われ、ウイルスが体内に侵入しやすくなってしまうのです。
粘膜の吸着機能が低下しているので、外出先から室内に入ったときなどは、突然さらさらの鼻水が流れ落ちてくることもあります。

ドライノーズの原因

ドライノーズの原因は「乾燥」です。
今のように「ドライノーズ」という名称で呼ばれるようになる前は「老人性鼻漏」と呼ばれていました。
加齢とともに身体が乾燥しやすくなり、鼻腔の加湿・除湿機能が低下することで起こる症状だと考えられていました。

しかし、近年は冬に限らず、オフィスやお店、交通機関など、ほとんどの場所でしっかりと空調管理がされています。
そのため、エアコンの冷暖房によって一年中空気が乾燥しがちで、室温的には快適だと思える空間でも、湿度は20%以下になっていることも多いようです。
ドライノーズの方が増えているのも納得ですよね。

鼻毛がないと鼻の中が乾燥する?鼻毛脱毛をして大丈夫?

鼻毛の機能のひとつとして、「鼻の中の保湿」があります。
そのため、鼻毛を脱毛すると、その分、鼻の保湿機能が損なわれてしまい、ドライノーズの症状が起こりやすくなってしまいます。
ウイルスのバリア機能は、奥の鼻毛まで抜いてしまわなければ保てますが、乾燥しやすい人は、冬場だけは鼻毛脱毛を控え、ハサミで鼻毛処理をするのもひとつの選択肢かもしれません。
なお、乾燥して鼻の中の皮膚が浮いたような状態になっている場合は、ワックス脱毛をすると皮膚表面が一緒に剥がれてしまう危険性があるので、症状が落ち着くまではワックス脱毛を避けるようにしましょう。

鼻の中の効果的な乾燥対策

ドライノーズは、症状の軽いうちはセルフケアの積み重ねで改善できる場合が多いです。
ここでは、簡単にできるドライノーズ対策をいくつかご紹介します。
ただし、あまりにもひどい場合や、改善が見られない場合には、耳鼻科を受診しましょう。

乾燥対策①マスク

鼻の中を一番手軽に、コストパフォーマンスも高く加湿できる方法がマスクです。
マスクの間に湿ったジェルシートを挟む「加湿マスク(ぬれマスク)」なども市販されていますが、通常のマスクの内側に、濡らしたガーゼを挟んでおくことでも代用できます。
冬は外の空気だけでなく、室内も暖房で乾燥しがちです。 室外だけでなく、室内でもなるべくマスクを装着するようにしましょう。

乾燥対策②加湿器

部屋の湿度を上げるにはやはり加湿器が効果的です。
加湿器を置くことが難しいオフィスなどでは、デスクに加湿ペーパーを置くと良いでしょう。

乾燥対策③ドライノーズスプレー

ドラッグストアなどではドライノーズ用洗浄液が市販されています。
鼻の中にノズルを差し込み、スプレーすることで、鼻の中の異物を取り除いたり、ムズムズ感を軽減することができます。

乾燥対策④保湿ジェル、保湿クリーム

乾燥した粘膜をジェルやクリームで直接保湿します。湿った粘膜の代わりに、ジェルやクリームで擬似粘膜を作るイメージです。
ドラッグストアなどで鼻腔用の保湿ジェルやクリームが市販されていますが、白色ワセリンやスクワランオイルなどでも代用できます。
塗るときは指ではなく、綿棒などを使って清潔な状態で塗るようにしましょう。
「塗るマスク」としても機能してくれるので、化粧崩れが気になる方やマスクが苦手な方にもおすすめです。
ただし、ドライノーズの症状がひどく、鼻の中が荒れたり、傷になっている場合は、病院でもらえる塗り薬を塗る方が安心です。

乾燥対策⑤入浴

乾燥の気になる時期は、なるべくシャワーで済ませず、湯船に浸かるようにしましょう。
お湯を張った湯船に浸かりながら深呼吸をすると、その蒸気で鼻の中が潤います。

乾燥対策⑥温かい飲み物

入浴と似た原理ですが、マグカップで温かい飲み物をゆっくりと飲むと、湯気で鼻の中の粘膜が潤います。喉の渇きも潤せるので、風邪予防に一石二鳥ですね。

乾燥対策⑦保湿ティッシュ

鼻をかむときに使うティッシュを、保湿成分のあるものに変えることも有効です。
毎日使うものを変えるだけでも症状の悪化を防ぐことができます。

美しく鼻毛脱毛をするためにも、保湿は大切です!

ワックスで鼻毛脱毛をするときには、鼻の中に水分や油分がありすぎるとワックスが固まりにくくなってしまいますが、逆に、乾燥しすぎていても、剥がすときに皮膚にダメージを与えてしまいます
季節を問わず、鼻の中の乾燥が気になったときは、早めに保湿ケアをしてくださいね。