日本全国ではなんと30万種類あると言われている、名字。
全国に何人も存在する「佐藤」や「鈴木」といった名字もあれば、各都道府県に限定的に存在する珍名字もあります。
そこで、当サイト『鼻毛にまつわるエトセトラ』では、「鼻毛(はなげ)」という名字があるのか、またそのルーツは何なのか、調査してみました。

“鼻毛さん”は日本に約30人存在する

結論から言うと、「鼻毛」という名字は存在しています。
調べたところ、“鼻毛さん”は日本全国でおよそ30人いるのですが、そのエリアはかなり限定的で、30人ほぼ全員が大阪府泉大津市にいるということです。
大阪府泉大津市には「鼻毛」のほか、「花毛」という名字もあるようで、何らかの関連があるのかもしれません。
また、「鼻毛」と似た名字で、「前鼻毛(まえはなげ)」という名字も日本には存在するようです。

名字「鼻毛」の由来は?

めずらしい名字なので、地名から由来するものなのかと思いましたが、そうではありません。
「鼻毛」という名字は、もともとは「髭」という名字だったそうです。
江戸時代(幕末)〜明治時代頃に、「髭」から「鼻毛」へと変更されたそうですが、その経緯は諸説あります。
ひとつは、「髭」という名字の立派な髭を持つ人がいて、鼻の下の髭が特に立派だったため、名字を「髭」から「鼻毛」に変えたという説。もうひとつは、単に「髭」という名字が嫌で「鼻毛」に変えたという説です。

ちなみに“鼻毛さん”が実在する大阪府では、他にも「毛穴(けあな・けな)」という名字も存在しています。
こちらは地名から由来するもので、「大阪府堺市中区毛穴町」が発祥とされています。
そのため、”毛穴さん”は日本に約130人いますが、その大半が大阪府堺市民です。

「鼻毛」という地名もある

「鼻毛」という名字は地名に由来するものではありませんでしたが、「鼻毛」という地名も実際に存在します。
「鼻毛」という地名は、宮城県仙台市泉区、福島県福島市になど、日本の数カ所に見られます。
「鼻(ハナ)」は岬、先などの意味を持ち、「毛(ケ)」は下を意味するそうです。